人災絶頂期

絶対三日坊主宣言

アリス

またしばらくサボっていた。まぁ、三日目で飽きると思っていたので、長く続いている方だろう。

今日はアリスの話をする。アリスの世界観、またそこから生まれる派生作品が好きだ。絵本の世界から、ハロウィンやスチームパンク、宇宙や銀河系からバトルロワイヤルものまで、アリスという名前や世界観を背負ったキャラクターはこの世に数多くあるが、そのどれもが魅力的だ。

気が強い女の子の代表、と言えるだろうか。
未知なるものや、理解の及ばないものに対して、分からないと諦める事なく進んでいく。そんなアリスの姿に、誰もが一度は夢を見たはずだ。芯の通ったブレない姿勢は、この世で中々突き通しづらくはあるものの、キャラクターとしてもキャッチーで、現実的にも憧れの対象だ。

アリスの万能さの話をしよう。先ほども上げたように、とにかくこの少女は「何にでも合う」。気が強い女の子の性質を全面に押し出した好戦的なキャラクターとして描かれる事もあれば、不思議の国の世界観が色濃いタイプの特殊攻撃持ちだったり、星空をモチーフにしたシルエットのアリスと仲間達が描かれていればとても可愛いし、白うさぎの時計の印象からスチームパンクのデザインにも盛り込まれる。分かりやすく言えば、少女漫画にも少年漫画にも、青年漫画にもエッセイ漫画にも出れる存在、と言える。

「何にでも合うアリス」という性質を考えてみると、逆に言えば、様々な要素を内包した世界観を展開出来ている、という事になる。ティムバートンですら魅了され、今なお現代劇に落とし込まれたり、多種多様なアプリ内で活躍できているアリスという存在は、正にその世界観が、後ろ盾として完璧であるというほかないだろう。

要素を書き出してみる。森、うさぎ、時計、ぼうし、猫、トランプ、王と女王、ケーキ、紅茶、木の看板、お菓子、キリギリス、セイウチ、カキ、ドアノブ、双子……不思議の国のアリスだけで考えても、これだけある。鏡の国のアリスを追加すれば、チェスやハンプティダンプティなど、もっと要素が出てくるだろう。

そして、これらに共通する私のイメージは、イギリスらしさ、である。アリスの生きたイギリス時代のアイテムが数多く散らばっていて、無意識のうちに英国を歩いているような気分になってくる。そして、国語で習う連想ゲームのように、ふんだんに盛り込まれたそれぞれの要素から、好きな所を抽出して描く事ができる。即興ならではの雑多に押し込まれた設定は、未だに色褪せることなく、私達のやりたい放題でどこまでも違った面を見せる、魅力的なストーリーとなった。寧ろ、これから先、今まで暴かれていなかったアリスの一面をどのようにして描いていけるかが、アリスを扱う上で一つのテーマになってくるだろう。

ジョニーデップがマッドハッターを演じるまではイケメン度ではチェシャ猫の方が優っていた。どんなキャラクターにどんな必然性と魅力を見出せるか。愛を持って描ききれるか。アリスという有り触れたテーマを扱う時にこそ、考えなければいけない事であるはずだ。アリスの話でした。